夏の風物詩

 午后3時まえ、曇天。本日の右籾の最高気温35度。連日の猛暑に、日中は自転車で出かけることができない。

 夏の風物詩と言えば、花火を思い浮かべるが、東京都では花火のできる公園が減っているそうだ。減っている理由は、花火をする大人たちが公園内で騒いで近隣住民から苦情が出ていることらしい。

 最近の大人たちは、花火で騒いでいるのか、または、昔の大人たちは花火で騒いでいなかったのか、統計がないので判らないが、私は、ひとつの仮説を立てたい。それは、昔(40年以上まえ)は老人の数が少なかったが、今は増えている。65歳以上の老人が日本の人口の3分の1を占めている現状である。

 老人のなかには、我慢の効かない、癇癪持ちもいる。我慢の効かない、癇癪持ちは、多分に病的な認知症が原因であり、自制することができない。私の母親も、穏やかな性格であったが、晩年は認知症の症状が出て、我慢が効かないことがあった。もっとも、母はひかえめに苦情を家族に言っていたが、隣家の子供の出す騒音に苦しんでいた。

 東京の公園での花火の騒音問題も、実は近隣の老人からの苦情ではないかと思っている。勿論、これは、私の勝手な推論であるが、私の経験上、老人は我慢が効かないことが多い。これは不寛容ともちがう問題で、老人の認知症の症状に社会が振り回されないことが肝要だと思う。騒音問題の何割かは、老人が関係している問題かもしれない。

 夏の風物詩と言えば、花火である。暗闇を照らす、色とりどりの光のきらめきは、なんとも言えず美しい。それを子供たちに伝えてゆくのは、現代を生きる大人たちの責務であると思う。