句画集「焦眉の風」制作

 午後1時半まえ、雪降り、本日の土浦市右籾の気温1~7度。さむい。季節はずれの寒さである。窓外では、まだ雪が風に舞って降っている。電力会社からは家庭の節電も呼びかけられ、エアコンの暖房の設定温度を20度にせよ、とのことである。併し、右籾では20度は寒すぎる。

 句画集「焦眉の風」の木版画制作は順調にすすんでいる。併し、注文があっての仕事ではないので、作ればつくるほど経費がかさみ、家計を圧迫している。また併し、作らねば、何が為の人生か判らぬようになるので作るよりほかない。

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 土浦市木田余の常磐線の踏切を描いてみた。「生きるとは 死のうとするに  にている」の句は、暗すぎる。どん詰まりの感がつよい。併し、われわれの生活は常に危険と隣りあわせで、何をするにしても、次に死が待っている。普段は気に掛けないが、道路の歩道を歩いていても、たとえ車に乗っていても、何か間違えば、すぐに死ぬ。そう云う生活をわれわれは平然と無感覚に過ごしているのである。この句ができたとき、私は日雇い土工の仕事に出ていて、土工仕事で死ぬような目にあった。生活するために、生きてゆくために出ていた仕事であったが、自分を生かすよりも、死ぬほうに向かわせる仕事に、世間に疑問を持ったものだ。世間は私を生かそうとはしていないと思った。殺そうとはしていないが、生かそうともしていない。生きるか死ぬかの、ぎりぎりのところに常に追いやって、若さを、命を搾り取っていると感じた。