土浦散策

 午後10時半、曇天。本日の気温2~12度。冬逆戻りのような寒さである。それでも、日中の暖かい時間帯に活動する。自転車に乗り、土浦の街を散策する。東京にくらべて、すべてが小さいが、兎に角、空が大きく圧倒される。これは三島の町もそうであったが、田園地帯が延々と広がり、道路ばかりが広く大きい。血管ばかりが太くて、併し、骨と皮ばかりで肉が無い感じである。

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 上掲の画像は、何本もある線路をまたぐように掛かる高架橋の上からのものである。鉄道マニアではないが、にわか「撮り鉄」になって写真を撮った。たしかに、これだけ多くの線路を見ると、なにか血が騒ぐものがある。私も幼年時代に、トミカプラレールをたくさん所有して遊んでいた過去があった。併しながら、その段ボール箱いっぱいのコレクションは独善的な父親によって廃棄され、以来、私の鉄道への興味は無理やり放棄させられた。だから、鉄路を見ると、なにか悲しいような、苦しいような気持ちに囚われることが多い。

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 高架橋の手摺に掛けてある看板である。「20000V」とは、穏やかでない。鉄道の電線に流れる電流のことだと思うが、これに該当する電線は見当たらない。それとも、電車は2万ボルトの電気で走っているのであろうか?

 ウクライナ侵攻は止まらないようだ。ロシアの現政権は血迷ってしまった。たくさんの善良なロシア人を拘束して、声をふさごうとしている。併し、声は、反戦の声は、世界中から消えることはない。戦うことは良くないと言えないことは恐ろしいことである。戦争は人殺しである。人殺しは良くないことである。戦争と言う言葉で誤魔化してはいけないと思う。戦争は殺人である。殺人は良くない。ただ、それだけである。人を傷つけることは良くないことである。人に良かれと思ってやらないことは良くないことである。他人を大切に思わないと地獄に落ちる。他人に譲らないと地獄に落ちる。利己主義、排他主義は地獄である。それが判らない者は地獄を生きているのである。

 こんなことを、土浦の街を自転車でまわりながら、取り留めもなく考えていた。日本に居ては、戦争も、所詮は対岸の火事である。いずれは煙が来て、息が苦しくなるかもしれないが、今は実感が持てない。ただ、判ることは、戦争は、やはり良くないことである、と云うことだけだ。殺人は悪である、と云うことだけだ。