「羅生門」制作状況

 午後9時半過ぎ、曇天。最高気温13度。季節はずれの花粉症でゴホゴホ咳をしている。目も痒く、目頭をゴシゴシやっていると、もう10年以上花粉症とつきあっているんだと思ったが、もういい加減飽きた。
 そうゆうなかでも木版漫画「羅生門」の制作は、重戦車の進行の如く、当然のように進んでゆく。

 ▲彫り具合を伝えようとフォトショップで画像を加工したら、ちょっと暗い画像になってしまった。
 この頃は、いろいろと体調のほうは思わしくない方向性であり、これは加齢により致し方ないが、できることはやっている。悔いが残らないように励んでいるが、一寸先が闇の状態であることにはかわりはない。ぱっ、と死ねる、謂わゆる頓死だと、急に自分が死んでしまうので、死んだことに気がつかないかもしれない。いやいや、死んでしまえば死んだことを自覚できる筈はないので、ゆっくり死のうが、ぱっ、と死のうが一緒だろう。私の場合、14歳のときに、自分は死ぬんだ、いつか死ぬんだとはっきりと自覚したが、今の私はいつか死ぬではなくて、今この時から、この先のいつか死ぬんだと自覚している。この心境は淋しいもので、もう自分の人生は終わったんだと云う自覚である。この感覚はある程度高齢になると誰でも持つものかもしれないが、高齢者は自分に不利になる状況を若者たちには伝えようとはしない。
 以前にくらべて、私の心境はまえよりも前のめりな感じである。状況が余裕のないものになっている分、果敢に仕事に取り組めそうな気もしている。併し、軀のほうがあまりついてきていないが。