活版で印刷

 20日の午前5時、雨天。気温摂氏10度。冬に逆戻りの感あり。これでは体調を崩さないほうがどうかしている。
 先日、夏目漱石の生きた時代を描いた「坊ちゃんの時代」を古本で購入し読んだ。この本はぜんぶで5巻ある。私は、以前これを読んだ記憶があったが殆んど印象が薄れていたので再読とは言い難く、初見といっていい。この漫画を読むと、何故か気持ちが落ち着き、自分の足許をしっかりしてゆこうと云う気持ちさせてくれる。これは、きっと明治と云う時代の雰囲気が一瞬でも私にも伝わるからで、まったくもって得難い作品である。
 佐々木活字店から4号サイズの明朝体活字を買い、活版印刷機で印刷してみた。文字数は21文字である。併し、印刷の段取りは800字だろうと21字だろうとおなじで、インクをローラーで回転盤になじませるのは手間が掛る。結局、印刷したものは20枚ほどの物で、あっ、と云う間である。併し、そのあとの片づけが厄介であった。