新作の木版漫画制作

 17日の午前5時、曇天。気温摂氏17度。北朝鮮の緊張は張りぼてのようすで、まずはやれやれである。胃薬を漢方にかえてから調子がよかったが、16日の夕方ぐらいから、またよくない。胃痛があったりして残念である。しばらく良かったので、これで薬を飲まずにいられるかも、と思っていたが・・・。
 体調は良かったり悪かったりするが、このあいだ中型の猫の木版画が二枚売れて嬉しいこともある。この場をかりて感謝していることをお伝えしたく思います。ほんとうに、ありがとうございました。作家にとって作品が売れることが、とんな励ましの言葉よりも薬になって、自信になって次の作品につながるのです。お客さんが作品を買われることは、ただ単に気に入ったから購入したと云うこと以上に、まさに作家と共に次の作品づくりをしているのと同じで、共同制作者でもあるのです。このことは作家でないと判りにくいことかもしれませんが、ほんとうに重要なことであるのです。
 話はかわって、新たな木版漫画づくりに掛っている。こんどの漫画も短篇であるが、この漫画の構想は夜みた夢からきていて、併し、私にとっては深層の意識そのものであり気になっている。
 図書館で、村上隆著「芸術起業論」を借りて読んだ。この本は、装丁が著者の原寸大ほどの顔のカラー写真になっていて、発売当初書店でみかけ気持ち悪くて、とても手にできなかった思い出がある。今回は、ネットのアマゾンの立ち読みでぱらぱら読んで、ちょっと気になったので、もし図書館で読めるならと思ってチャレンジしてみた。本の内容は、美術でいかに食ってゆくかが書かれていて、身につまされるところもあったが、村上氏であれば、美術でなくとも、どの業種でもやってゆける人物だと思わせる本で、つまり、この本の内容は、ほとんどの人が該当しないだろうと思われるほどハードルが高い起業論になっている。これができれば苦労はないよ、と云う感じである。
 また、図書館で美術手帖デミアン・ハースト特集を借りて読んだ。この作家のものは穏やかな世界を愛好するひとには決して勧められないバッドな世界観でテーマは「死」であるらしい。私としても、やはり好きになれない。
 それから、タカノ綾の画集を古本で買って読んでみた。なかなかいい感じである。