また、連日酷暑

 午後3時半、曇天。気温摂氏36度。ヤフー天気では東京は36度の表示であるが、実際は、部屋のまえの棚の上に置いた温度計では37度以上、38度ちかい数字が出ている。昨日も37度であった。そのまえの日も36である。連日暑すぎて外出ができない。
 木版漫画「羅生門」の制作は頓挫している。予定とちがい印刷スピードが当初の計画以上に遅く、ほとんど停止しているようである。4年前の「蜘蛛の糸」の制作のときは、1日3枚の印刷スピードであったが、いまは1日1枚。それも2日印刷すると1日休み、軀の調子を整えてからでないと印刷できない。しかも、この頃は軀に印刷の疲れだけでない酷暑の疲れも溜まっているようで1週に4枚刷れていたものが、2枚になり1枚になりそうである。まだ印刷すべき版画が9枚あり、すべて印刷するまでにひと月以上は掛る計算である。
 午後8時頃、杉並区の北部も熱帯スコールのようなどしゃぶり雨になった。しきりに空襲のような雷鳴が轟き、私は雷が落ちると、心臓がどきん、とするので、あらかじめ耳栓をしていた。併し耳栓をしても激しい雨音は聞こえ、あまりに激しいので玄関のドアまでゆき、ドアを少しだけ開けて外を見た。屋根のない階段は白い飛沫をあげて雨が流れていた。滝のようだ、とよくあるが、まさに水道蛇口から流れる水の勢いで雨が降っている。階段から向こう側に見える筈の建物が白い雨で見えなかった。これだけの凄い雨であるが、私の人生では二度目であった。一度目は30年ほどまえ成田図書館からの帰路雨に降られたが、そのときも今日の雨のようであった。あのときは自転車がなくて歩いていたので、しかも傘も無くて、シャワーを浴びているようにして帰った。