音楽の話・他

 20日午前3時すぎ、晴天。気温摂氏19度。19日の午後は北海道からいらしたT氏と阿佐ヶ谷の喫茶店で暫し談笑した。たのしい時間は3時間ほどで、あっというまに過ぎていった。
 深夜のラジオでは、いろいろな音楽がかかっている。70年代のなつかしいアメリカのヒットポップスやロックである。みなたいへん歌がうまい。昨今の日本の歌謡曲のひとたちにくらべ、なんと云うちがいだろうと思う。しかし、そうは言っても昔は日本にもうまい歌手はたくさんいたと思う。少なくとも長時間聞いていられる歌手である。
 歌手の名前を列挙すると、岩崎宏美テレサ・テン、麻倉未希、中原めいこ山下達郎前田亘輝太田裕美松山千春井上陽水、西島三重子、野口五郎中森明菜来生たかお、寺尾聡などである。これは勿論、私の勝手な好みで一般的でないかもしれない。しかし、この人たちの歌は3曲つづけて聞くことができる。
 いまの日本の歌謡世界は崩壊しつつある。私は、そう思っている。しかし、崩壊しはじめているのは歌謡の世界だけではなく、漫画の世界にも感じる。私を含め中高年の人たちが戦後生まれになっていることが関係しているのではないだろうかと思う。戦後生まれは、戦中戦前生まれのひとたちにくらべ軟弱であるのではと云う仮定が頭の中をかすめる。そして、戦後生まれの人たちが親になり子どもをつくり、その子どもたちが、また親になり子と子どもをつくっている。どんどん何かが薄くなっている気がする。戦前にあって今現在にないものは、結核などによる圧倒的な短命としゃれにならないほどの貧困と強固な差別意識である。ほかにもいろいろとありそうだが大まかに言うとこんなところだろう。そして、なんと言っても世界的規模で展開されていた帝国戦争を抜きにはできない。
 ここまで話をすすめてゆくと収拾がつかないようであるが、薄まってゆく何かをつきとめ対処していかないと日本が滅んでゆくような気がしている。