風邪をひく

 午前11時すぎ、曇天。気温摂氏22度。14日の土曜日ごろに風邪をひき、16日の昼頃も体調すこぶる悪しである。15日は丸一日蒲団から出ずに過ごした。風邪は今が一番わるいようで、併し、腹たげはしっかりへるようで、先刻、近くのコンビ二まで歩いて行った。併し、玄関で靴を履いているときから体がぐらぐらして仕方がない。そして、百歩も行かぬ先から体が疲れてきて、これでは今日いちにちもなにもできないと観念するしかなかった。
 病床にあって鼻をぐずぐずいわせながらジョセフ・コーネルの本の頁などをぱらぱらめくっている。熱をおびた頭で、コーネルは絵もかけずに大学も落第して、伴侶もなかったと再度確認するように本の記述を読んだ。しかし、なんと言ってもコーネルは素晴しいシュルレアリスムの芸術家である。コーネルの作品世界の雰囲気は彼の禁欲的で夢想的な人生を抜きにできないとしたら、誰もまねできない世界であるだろうと思う。わたしも真似できないし、禁欲的になれそうもない。