買物にでかけた

 午後4時半すぎ、晴天。朝方の雨はあがり、青い空がひろがっている。併し、若干肌寒さを感じる。午後4時ごろ、すこし遠いセブンイレブンのコンビニまで自転車を曳いて、歩いて買い物にでかけた。歩いて出掛けるのは実に二週間ぶりである。近頃はすっかり足腰が萎えてしまって、それをすこしでも歩いて解消するためと、もうひとつは失われかけていた体力にたいする自信を取り戻すことであった。たかが近所での買い物ぐらいと思ってはいるが、病後の外出と同様に、すこしつづ軀を慣らしながらであるから油断はできない。自転車持参での徒歩は、万一もう歩けないとなったときの保険である。併し、案に相違して買い物の往復を歩ききり、無事帰宅ができた。買い物ぐらいで大袈裟なようであるが、人間できることが制約されると、出来たときの喜びはひとしおである。
 投薬を中止して4日目である。徐々に筋肉の倦怠感や動きの鈍さが取れてきたようにも感じられるが、調子がいいときに比べて5分の1も戻っていない。投薬を続けて100日あまり、その副作用が出ているとすると、一朝一夕に薬害が解消されようもないだろう。どのくらい時間が掛るか不明だが気長につきあってゆく以外にない。・・・本当なら、コレステロールの数値を下げ、それから日頃の体力不足を解消するために近所の体育館で卓球やらバドミントンをやって体力強化を図るつもりであったが、今はほとんど準障碍者的状態になっていて、まさに進む道を誤った感がある。
 木版画「ばら園」の彫版作業は続行している。今は墨版を彫っている。猫の顔の毛彫り作業であるので拡大鏡を左手に持って作業している。筋力の低下は足腰だけに留まらず、肩や腕、両手、両指に及んでいる。併し、彫版作業の質の低下は感じられない。むしろ表現にたいする情熱が昂じている。以前にくらべて粘りのある表現になっている。