金曜日は、また雨

 7月4日、午前5時前、雨天。気温摂氏22度。湿気はあるが割り合い過ごしやすい。庭の紫陽花の花も見頃をすぎ、着々と夏にむかっている。
 昼夜逆転の生活になって、この頃は昼の三時すぎに起床して、就寝は午前6時か7時頃である。こう云う生活は軀にこたえるのでなるべくしたくないが、気をゆるめているとついつい夜型生活者になってしまう。
 今日は大型の、油絵のサイズで言うと10号大の木版画「猫の市場」を一枚摺った。版が大きいので一枚摺るのに4時間以上掛り、へとへとになる。これは版画を摺ると云うよりはバレンをつかった極度の肉体労働で、右手の手首が腱鞘炎になりかかるほどである。私としては、版画は優雅な気持ちで制作していきたいと思っているが、実際は汗を流しながらの彫刻家の次に肉体を酷使する表現方法でちっとも楽ではない。
 併し、まあ、そうは言ってもうまく出来上がった版画を壁に掛けて眺めるときは、この世の中で一番の果報者であると密かに自惚れている。