「羅生門」版下製作

 午後2時半頃、曇天、気温摂氏26度程。台風一過、アパートのスチール製塀の一部が強風でめくれ、半倒壊した。結局、全塀の3分の1程が改修工事になったが、一週間以上経った今も修繕が出来上がっていない。
 木版漫画「羅生門」の版下製作は順調に進んで9ページまで終わっている。併し、昨夜は、異常な肩腰の凝りによる血行不良と、リンパの流れの不良による体調不良、おもに頭皮下での瞬発的な頭痛感、頭皮のつっぱり感、頭皮痛、眩暈、冷汗、軀の硬直、意識の混濁などに襲われ、やはり、こう云うときは「死」を意識してしまう。今までに、何十年間も何度もなんども体調不良のたびに「死」を意識してきたが、こればかりは慣れると云うことがない。よいものではない。
 昨夜、体調不良が小康状態になってから、そろそろと軀をうごかして、27年間書棚にしまいこまれていた「梵字講和」川勝政太郎著(河原書店刊)を取り出した。勿論、按摩器を腰にあてながらの読書である。
 この本は、私が27歳のとき、三島の実家に都落ちしていたときに国道1号線沿いにあった新書店で購入したもので、その当時、篆書には興味があったが梵字にはなかった。併し、篆書解説書と共に購入している。今はじめてページを開き、書かれている文字を拾い読みしてみると、割合、すいすい頭にはいってゆくようだ。もっとも、完全に理解し、暗記できているわけではない。

梵字卒塔婆などでみかけるので、一見抵抗があるが、古代インドの文字である。