雨版の調整

 午後4時半前、曇天。気温16度ぐらい。今日も暖かい。
 木版漫画「羅生門」の雨版の調整をしている。この作業もこまかく、神経をつかう。神経をつかうと云うより、神経が磨り減ってゆく感じである。

▲この雨版にインクをつけて試し刷りをやり、また雨の線描を調整してゆく。

▲上の雨版とほとんど同じように見えるが、雨の傾斜が若干違う。
 この雨版2版を試し刷りの後、調整をしてから羅生門の建物のある版画に重ね刷りをする。そして、手彩色により羅生門に陰翳をつけてゆく。
 連日の重労働で腰が末期的にバリバリに凝り、凝りで、胃まで痛くなってきた。按摩機で腰の凝りをほぐしながら、こんなになっても、併し、作業をやめる気にはならない。好きなことをやっているので多少のことは気にしていられない。指にできたマメも幾分腫れて水を持ってきたが、それも致し方ない。軀と相談しながらやっているので、どうしても遅々としてしまう。併し、それでも着実に進んでいる。