一週間が吹き飛んだ

 午前11時すぎ、雨天。気温摂氏25度前後。小雨になって、雨ふりの音は聞こえない。
 21日から一週間、三島に幽閉されていた。雑事を、遠方にいて出向いて処理せねばならぬ身の上は哀れである。而も感謝されず、老耄の言辞に辟易しても、短気をおこすわけにもゆかない。まことに苦しいかぎりである。
 昨晩、ようやく逃げるようにして解放されたが、まだまだ難事は多い。ひと頓挫していた木版画の未完成品を見ると溜息ばかりがでる。併し、しぶとく作業を続ける以外にない。