父、帰る。

 午後6時前、雨天。気温摂氏10度。こまかい雨が降っている。三島での介護生活も66日目になっている。父親は12月3日に退院となり、やれやれである。案外、簡単に退院の許可が出て拍子抜けの感もある。あれほど、いつ退院になるか、これからどうなるかと心痛していたのに嘘のようである。併し、父が退院したからと言って、すぐに、じゃ、さよならと云うわけにもゆかず、戦後処理のようにいろいろと雑事は山積みで、それらをひとつづつ丹念に辛抱強く処理してゆかねばならぬ。で、あるので、まだまだ時間が掛り、三島での介護生活も延長になる。母親の介護の認定の通知が、明日ぐらいには来る筈で、それを特に処理しなければならない。
 木版漫画「蜘蛛の糸」の摺り作業は16枚目を終了した。併し、ここ何日かは作業は頓挫している。退院さわぎもあるが、おもに私の体調不良によるところが大きく、また自律神経が大きく失調している気がする。でも、三島でのあらゆる事態は徐々に快方に向かいつつあり、私の体調不良も快方に向かうにちがいない。