中国での展覧会無事閉幕

 午後11時すぎ、曇天。気温摂氏25度。風が幾分出てきた。明日の東京は朝から雨降りになりそうである。
 先日の、中国杭州市での展覧会は盛況のうちに無事閉幕になった。私の木版画も幾枚かが売れ、とうとう中国本土にも私の猫の版画が進出したことになった。このたび展覧会にご来場になられたお客様ならびに関係各位に感謝の気持ちを捧げたいと思う。
 それから、話は戻って、30年、40年前だとパリ、ニューヨークが画壇の中心地のようになっていたが、今ではアジアが力をつけて、どの分野においても発展的になってきている。将来的に世界の中心はアジアであろうと思う。
 木版画「ばら園」の手刷り作業は順調に進んでいる。と言っても、多色刷り木版画なので10枚の版画を完成させるのにひと月ぐらいは掛りそうである。
 また、「過去に気になった物たち」を掲載したい。今回は、明治時代の財布である。これについては特別な謂われはないが、私の手許に10年ほどまえに来て、大切に仕舞い込んでいる。

▲細かい網目が美しい。

▲飾り金具に精緻な彫金がされている。
 飾り金具は、現代では失われてしまった卓越した彫金技術と膨大な作業時間を投入して作られている。この財布は、私が今から10年ほどまえに購入したものだが、その時の購入金額は制作当時の販売価格の10分の1にもいかないと思われる微々たるもので、現代の物の価値感に疑問を感じる。

▲財布を開くと織りの柄が美しい。
 金糸で絵柄を織り上げている。洗練された豪華さがある。