木版画制作

 午前11時すぎ、曇天。本日の気温0~9度。空は一面、白く濁っている。やや風がある。冷たい風である。右籾の田園地帯の冬は寒い。我が家は防風林がないので、風のつよい日はてきめんである。

 思い出したように木版画の制作を開始した。昨日思いつき、作画して、彫りはじめ、半分彫ったところで手が止まった。手と指先、左右の腕が疲れたり、痛んだりして彫り進めなくなった。日いちにちと軀は年老いてゆくようである。昨日できたことが、今日は、もうできない。そう云うことが増えてきた。

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 ここまで彫って、ひと休みである。80ミリ角の画面を彫るのに三日は掛かりそうである。この版画は、冊子「羅生門」の特装版用の添付版画のひとつとして制作している。以前つくった添付版画は、ドライポイントに多色木版、手彩色を施したものであったが、あの版画は30部ほどで止めにして、今度は、この木版画である。この絵は羅生門の崩れた屋根瓦をイメージしているが、私としては原始仏教時代のブッタ像としての車輪もイメージしている。

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 無理して、彫るのに、三日掛かるところを二日にしたら、信じられないぐらい肩がこってしまった。バリバリに肩がこる、肩が石のようになる等言うが、まさに、そんな感じになった。上掲の画像は、木版画「古瓦」の版木である。これを手刷りして手彩色しようと考えている。