疲労困憊の感あり

 午前11時、晴天。気温摂氏14度。室内は暖かいが、外は寒い。陽のあたらぬ物置にゆくと、震えがくるぐらい寒い。
 三島での介護生活もひと月半となり、私にとっては出口の見えない介護生活時代が始まっていたんだと今頃実感している。私のところは、父は病気での入院状態で、母は要介護もしくは要支援状態である。父のほうは、私が寝間着や下着の着替、日用品の細々したものをひと通り揃え、二日に一度病院に洗濯物を取りに行き、洗濯した着替えを持ち運んでいたが、父の容体も落ち着き、自分で病院内のコインランドリーで洗濯できるようになると私の病院ゆきも殆どなくなった。問題は母のほうで、要介護とまでいかないまでも自分で食事の支度はできず、食器の洗い物もできない。自分ひとりで食べることはできるが、常に見守りが必要な状態である。
 そして、両親がこのような状態ではあるが、近いうちに両親の住居をかえなければならない。転居のことは十数年まえから私は提案していたが、頑迷な父親は理解を示さず、私、マキコ、母の誰もが満足できない生活状態に陥り、さらに深みに嵌ろうとしている。
 このような状態ではあるが、私の創作活動は現実と格闘するように進めている。木版漫画「蜘蛛の糸」の彫版は20枚を終了し、バレンを使って和紙に手刷りしようと思っている。年内には「蜘蛛の糸」の冊子を刊行したいと考えている。