「蜘蛛の糸」制作

 午前9時半すぎ、曇天。気温摂氏21度。エアコン(冷房)をつけなくなって随分経つ。過ごし易い日々が続く。このところ軀具合の不調をあまり気にせずにこれている。併し、またどうかすると疲労が蓄積されてくるようで要注意である。
 体調がよかったから仕事が進んでいたのか、または仕事がよく進んでいたので体調が良かったのか判然としないが、兎に角、仕事は進んでいる。木版漫画「蜘蛛の糸」は下描き13枚の進捗状況である。まえに42枚くらいの枚数になるかもしれないと書いたが、描いてみると案外枚数が伸びずに20枚前後ぐらいで終わりそうである。
 今回の原作つきの作画も、以前と同様に小説作品を漫画にする難しさを味わっている。小説はシナリオとちがって殆んどすべてが文字で書かれてしまっているので、原作を損なわずに作ろうとするとコマのなかは文字でいっぱいになって絵が描きづらくて仕方がない。
 文句ばかり言っているような塩梅であるが、漫画化が嫌いなわけではない。芥川作品にはまだまだ漫画化したいものがたくさんあって、いくら時間があってもたりないぐらいである。