2013年は・・・

午後6時前、曇天。気温摂氏10度。午後3時半頃、銭湯にゆくとすじぼりの刺青の老人が背中に湯をかけていた。この老人は随分まえから早い時間によく見かけるひとで、ついにすじぼりの刺青に色が入ることはなかった。
 この頃は、胃痛が生活の中心にきていて、次に早朝の掃除のパート仕事がくる。そして、読書。他には殆んど手につかず、いや、他のことをしようとすると能力の許容範囲を超えてゆくようで胃痛のような症状が出てしまう。ものを考えることも慎重にしなくてはならず、迂闊に込み入った将来の両親のことや始末しなくてはならぬ事柄を考えると、もういけなかった。
 思えば、私の胃痛は年季が入っていて、二十代前半の頃は、太子堂の道を歩いていて突然激烈な胃痛に苦しみ、薬局を探すも近くにはなくて、仕方なく八百屋で大根を買って道々齧ったことがあった。そして、無茶なこともした。胃薬を肴に焼鳥を食いビールを飲んでいたこともあった。幾分若さゆえの衒いもあったかもしれない。併し、いまの歳になってみれば、もうそんな莫迦なことは笑止の沙汰で、いまでは調子のよいときでも酒は飲まなかった。
 2013年の抱負らしきものを書こうと思って画面にむかっていたが、実は前途は茫洋としていて、先がよく見えてこない。ただ言えることは、なにかをせねばならぬ、と云うことである。そう云うことを胃痛のよこに置いてなんとか生きている。