具体展を見る

 午後9時すぎ、曇天。気温摂氏29度。連日猛暑が続いている。そう云うなか先日の日曜日に新国立美術館へ行き「具体展」を見た。
 この美術館へは二度目で、一度目はメディア芸術祭で、今回の具体展である。メディアから具体までの間にはいろいろと良い展覧会があったが私の怠惰で見逃してしまっていた。併し、メディアと具体が私のなかで一直線に繋がっている気がしてわるい気はしていない。
 しかも具体展の会場入り口には唐紙破りで有名な村上三郎氏の再現作品がありわくわくしてくる。具体はなんと言っても、この横紙破りの村上三郎と足の裏で絵具をキャンバスになすりつける白髪一雄である。勿論、会の発案者の吉原治良はわすれられない。
 それから、村上三郎氏の子息が漫画評論家村上知彦氏であったとは驚きであった。会場入り口の横紙破りは知彦氏が照れくさそうに再現されていたが、私にとってもいろいろと感慨深いものがあった。