歯痛がおよぼすもの

 14日の午前1時半すぎ、曇天。気温摂氏20度。10月はこんなに暖かったかしらと思う。蒲団の中の脚が汗をかいている。
 それはそうと、またしても歯が痛い。疲れが溜まって歯に出ているのか、または歯が移動して痛いのか知れぬが、歯痛と性病はひとから同情されぬものらしく、性病はともかく歯の痛いのは莫迦らしいぐらい痛く、しかもこの痛みが私の人生の何事にも繋がっていないらしいのが残念である。まるで、この痛みは無駄骨の感がつよく命の問題でもないので、つい歯痛の愚を繰り返してしまう。私にとって歯痛がおよぼすものは、ほぼ何もないと言ってよかった。ただ痛みの中では哀しくはなかった。