早朝、漱石を読む

 午前5時すぎ、雨天。気温摂氏23度。初夏らしく今日は暑くなりそうである。20日の夜から眠れぬままに今に至る。そして、漱石をひっそりとした気持ちで読んでいる。漱石は小説、随筆ではなく書簡である。これらは発表を目的としていなかったもので、なにやら覗きの趣きもある。
 深夜に至ると、あらぬ妄想がひろがることがある。大概は埒もないものであるが、なかにはつまらぬと言って捨てておけないものもある。今度の妄想は規模の点、内容の点で、そのままにしたくない気持ちがつよい。では、妄想を実行するかと言うと、あまりに荒唐無稽で憫笑されそうで、なかなか表にだしにくい。これは、きっと窮鼠猫を噛む式のもので、恰好のよいものではない。できればスタイルを気にしてゆきたいものである。