体力恢復

 午後8時前、曇天。すっかり春めいた陽気になってきたが、今日の昼間は風がつよくて肌寒かった。
 昨日できないことが、今日できる喜びを噛みしめている。併し、できる喜びと云っても買物に出て、片道だけ歩いていたものを往復歩くと云ったもので、他愛はない。また併し、軀が万全でないと感じていると些細なことでも有難いものだと感じる。薬の副作用らしき状態が一番ひどかったときに比べて、今は5倍ぐらい恢復しているように感じる。万全なときに比べると半分ぐらいの恢復である。併し、万全に恢復しても他の人に比べると私の体力は3分の1以下であると思われる。私の体力不足は、永年に亘る座職による筋力低下が原因で、喩えて言えば宇宙ステーションに長期滞在して筋力低下するみたいにリハビリが必要である。
 木版画「ばら園」多色刷りの製版作業は7枚目に掛っている。軀に無理がないように彫ってゆくと遅々として進まないようだ。併し、これが今の自分の状態だと思っている。
 できれば、ひと月まえの国立博物館へ行ったときのように、また展示品を観覧してまわりたいと思う。