猛暑の日々

 28日、午前4時前、曇天。気温摂氏26度。夜中は幾分過ごし易くなった。併し、日中は気温が30度を超え軀にこたえる。
 日々雑事に追われて詩集の刊行が遅れている。それに、この暑さであるので、伸び伸びになるのは仕方がない。それに詩集に添付する版画ができず、作りたい版画と喜ばれる版画の違いの差にくるしんでいる。
 先日、実家に行き1986年頃に制作した10号の油絵を持ち帰ってきた。部屋に掛けて眺めていると、その頃の私の絵はつくづく淋しいものであると思った。その風景画は具象画であったが具体的なものではなく大まかに象徴的で、細部が簡略化された描写のものであったが、人間や動物などの気配が画面の中にほとんどなく、画面はいたって静まり返っている。それは所謂静謐感ではなく寂寥感にちかいものである。28年経って私は、この絵の中では、きっと何かしらの人々が登場して小さな事件を起こしてゆくだろうと云うことが、今では判る。そのときも判っていたのかもしれなかったが、結局、結果は出ていない。随分遠回りしたが、これからそれらが出てくるのだと思う。