朝の散歩

 午前10時前、晴天。気温摂氏13度。午前6時半頃近所の住宅街を半時間ほど徘徊する。たぶん私の風貌からいって散歩をしているようには見えないだろうと思われる。今年の春に私のところから家出した猫をなんとなく探しながら歩いていたので傍目からみて空き巣を狙う不審者のようであっただろうと思う。
 散歩から帰宅して、葛西善蔵の小説を読む。短編であるが味の濃いもので心に響いてくる。これはたしかに太宰治が気にするのが肯けるもので、くよくよぐずぐずしている。青森県出身であることも関係しているのかしらと思う。小説とは、やはり表現であることをしらせてくれる。昨今の小説は小説とは言えず、なんだろうあれらは。