暖かい一日

 午後6時前、晴天。気温摂氏14度。あまりに暖かい午後だったので、気をよくして庭木の整理をした。
 このあいだから東京に大地震がくるとテレビで連日放送しているので落ち着かない気分になっていたが、時間が経つにしたがい、だいぶ気分が落ち着いてきた。たぶん巨大地震が想像できないと云うこともあるだろうが死ぬときは死ぬと云った諦めにも似た思いもなくはない。そして、死なないように工夫すればするほど、何故生き延びねばならぬのかも考えなくてはならない。養育すべき係累があるわけでもなく、遣り抜くべき仕事があるわけでもない。私の場合は売れない木版漫画があるばかりである。
 陽気は、暖かい一日であったが、頭のなかを駆け巡る想念は暗く寒いものになっている。これは、たぶん長引く不景気と増税の機運が原因であろうと思われる。