木版画「右籾タンク場」

 午後6時まえ、晴天。気温25度ほど。今日の夕方ごろ、先日の台風、大雨の傷跡を残している花室川沿いを散策した。狭い川幅の両岸は、増水したときの激流で草木はなぎ倒されてぺったりと地面に張り付いていた。

 東京では安倍晋三氏の国葬がおこなわれたらしい。茨城の田舎にいると都会の喧騒とは無縁で、私は国葬には反対であったが、自民党の二階氏の言う通り、過ぎてしまえば、もう、どうでもいいような気がしてくる。つまり、自民党が勝手に国葬をしようとするまえに、自民党の驕りを国民が取り除くことが肝要であり、その雰囲気づくりをしてゆくことが必要であると思う。

 世の中の動静とは別に、私は相変わらず木版画制作に励んでいる。今回は、「或る押入れ頭男の話」の一場面として木版画を作ってみた。

 今のところ、線描の部分を彫り進めている。これが終わると、次に面を丸刀、三角刀で彫ってゆく。考えながら、彫り進めてゆく時が、一番楽しい。 

   画像だと、すぐ彫りあがってしまうが、実際の作業はたいへんである。併し、彫の作業は楽しい。この後は馬連による手刷りになる。

 韓国の紙に刷ってみた。版画紙ではないので、刷りにくい。ドウサも糊も効いていないので、自分でやった。刷りは、一度で済むところを、二度、三度と掛かる。この刷り上がった版画に手彩色をほどこす予定でいる。

 木版画に手彩色をほどこした。実物の版画は、もうすこし劇的な画面になっているが、この画像では、ぺらっとした感じで、重厚さは感じられない。