古い詩篇

 午前10時前、雨天。気温摂氏13度。ぱらぱらと雨が降っている。外に出てみると、若干寒い気がした。今日は、午前4時半頃に目が覚めて、蒲団のなかでぐずぐずしていたら午前6時すぎになった。俄かに空腹をおぼえて即席の日本蕎麦をつくって食べ、緑茶を飲む。天袋から版画の束を取り出しサイン、落款を入れる。鉛筆でサインを連続して入れていると指先に痛みを感じて暫し休憩。万年床の蒲団によこになり本棚に目をやると、懐かしいものをみつけた。詩篇「富士山の歌」玉田寛である。これは20年ほどまえのもので、学生が単語をおぼえるのにつかう物のような体裁になっていて、紙片を一枚いちまい捲りながら詩の世界が展開されてゆくようになっている。私は、これを読みすすめながら眼前に懐かしい風景がひろがってゆくのを感じた。