特攻隊と新型肺炎

 午前0時すぎ、曇天。気温8度。NHKのテレビ番組の再放送で、大東亜戦争時に特別攻撃により戦死した特攻隊員について放送していた。

 とても悲惨で、無謀な特別攻撃に接し、胸がつまる思いがした。国家が無理強いをした特別攻撃は理不尽である。当時、兵隊は凛々しく征ったと宣伝されていたが、実際はちがっていた。やはり、いつの時代でも、自分の命を惜しく思わぬ者などいないのである。特攻隊員は、その時代の犠牲者であると思う。(私は特攻隊にかぎらず、戦争のすべてが理不尽であると思っている)

 今、日本国内でも新型肺炎が流行って、私たちは、為す術もなく佇んでいる。特攻隊員のいた時代と同様に、今も国家による傲慢の理不尽に曝されている。

 日本は、そもそも特攻隊をつくらなくてもよかったはずである。西洋の大国との覇権を争わずにいたら、日中戦争大東亜戦争もしなくてよかった。完全に日本が破滅するまで時代の駒を進めずとも遣り方はあったはずである。後世から見ると、あの政治家がわるかった、あの軍人がわるかった、とはっきりと判るが、今でも、この政治家のために国民が辛酸を舐めている等、判るはずである。中国に経済的に頼りすぎると、新型肺炎の国内蔓延をゆるすことになったり、実に不甲斐ない状況になっている。駒の進め方をまちがえると、戦争被害と同様に悲惨なことになる。

 また政治家個人の能力にも疑問がつきまとう。今いる日本の政治家のなかで信頼できる者がひとりでもいるだろうか。総理大臣にしても資質に疑問を感じる。併し、その疑問を感じる総理よりも良いと思える政治家が他にいるだろうか。実に心細い状況である。

 いま私たちに出来ることは何か。政治家に頼るのではなくて、私たち、ひとり一人が政治を行うことである。国民投票を国会のかわりにして、ネットの中で、ほんとうに能力のある人たちが議論して政策を決め、実行するのである。そうすれば、ゆくゆくは国家という枠組みをはずして、全世界がひとつになって物事を決めればいい。アメリカにしてもロシア、中国にしても利権を手放したくない、独占したい者たちが世界を牛耳っているが、民衆は、それを望んでいないはずだ。アメリカの民間人の銃器所有をやめれないのも、ロシアの不法占拠も、中国の独裁と海洋進出も、全世界の民衆の立場にたてば解決するはずである。

 話が広がりすぎたが、ネットで議論して、決めていれば、新型肺炎も、もうすこし良い方向で解決していったのではと思う。私は、ひそかに恐怖しているのである。このまま感染がとまらず、続いていったら、日本国民の2パーセントが死亡するとしても膨大な数になる。60代、70代、80代の死亡率が高く、若い世代を中心にして保菌しながら新型肺炎が永続流行してゆくと、国民の2/3の老人がひとりもいなくなってしまうことになる。私も、あと数年で60代であるので、ほぼ死ぬ範囲にあり、とても、おそろしい。