漫画雑誌アックス132号

  午後4時半ごろ、曇天。気温11度。寒い。部屋の中も暖房なしでは居られない。投薬の為か、幾分体調はよいが、油断して手足や軀が冷えてくると、ゴホゴホと細かい咳が出る。

 漫画雑誌アックスの新刊の表紙に木版画の「ねこしんぶん」が採用された。表紙絵の採用としては、アックスでは2012年の10月31日以来であるので、随分久しぶりである。

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 私の木版画は線描が太く、主張するので挿絵、イラストには不向きかもしれない。「ねこしんぶん」は本来の画面をトリミングして挿絵として使いやすいように工夫したが、それでも画面が主張している。これではアックスが何の雑誌だか判らない。猫なのか版画の雑誌なのか判然としない。この表紙で漫画雑誌を連想するのは難しいだろう。併し、ともかく、表紙として採用されたことは喜ばしい。すこしづつではあるが、日本全国で、中国で、オランダで、と云う具合に版画が浸透してゆくことは嬉しいものである。たいしてお金にもならず、ほめられもしなければ、やっている甲斐はない。あとは版画が後世に残って、細々とでも人々に喜ばれるしかない。芸術の、なんと頼りないことであるかと思う。今更であるが、芸術家は自身の幸福を追求できるものではないらしい。