JO5 vol.24を読む

 午前10時半すぎ、曇天。気温18度(室内)。蒲団から出ると、寒い。中高年の秋をしみじみ実感している。

 先日、書棚から偶然みつけた、20年以上まえに刊行されたミニコミ詩雑誌「JO5」24号を読みつづけている。ミニコミなのに、しっかりした製本で、物おじしていない。300円という価格も買ってもらうことを前提にしていて好感がもてる。載っているイラストが俗悪なのに詩篇は、いたってまじめであり、読み応えがある。主要メンバーが4、5人ほどいたと思うが、20年の歳月で、それぞれの立ち位置が振り分けられている。雑誌は24号以降の刊行は判らないが、この前の号で廃刊を宣言している。これは復刊第1号になるが、今では詳細は判らない。ネットの時代になって、すこし詩人名で検索すれば20年後の活躍ぶりが判る。編集人をしていた阿賀猥さんは、その後、詩集を幾冊も刊行していて、オークションでも詩集が出品されている。中本道代さんは思潮社の現代詩文庫で「中本道代詩集」が刊行されている。詩の受賞も3回している。JO5のメンバーのなかでは中本さんがダントツに出世した。私の感想としては、渡邉那智子さんの詩を一番に押したいところである。私は、25年ほどまえに渡邉那智子さんの詩篇を読んでJO5を手に取り、その後、幾度か雑誌を買うようになり、彼女の詩に触発されて私も短詩を書くようになった。詩は、発表しないと、ほんとうに埋もれてしまう。やはり絵画も小説も埋もれてしまうが、詩は、もっと埋もれる。

 木版漫画「或る押入れ頭男の話」の「押入れ頭男」の世界観の風景木版画を制作している。かなり横に長い画面の版画で、できれば幾枚が作ってゆきたい。木版漫画「或る押入れ頭男の話」の単行本では、すこし版画が作りたりていない気がして、不完全燃焼であった。また、「或る押入れ頭男の話」の映像もデジタルビデオカメラで撮ってみたいが、ビデオカメラも中古を買っただけで放置している。思い腰をあげねばならぬ。