花粉症の話

 午前1時半すぎ、曇天。気温摂氏10度。だんだん暖かくなって春が近づいている。すると、それにともなって花粉の飛散量もだんだん増えてゆくが、私の花粉症の症状は、今はすっかり小康状態となっている。10年以上まえの、40歳なる数年まえから自覚のない花粉症の症状に悩まされていたが、40歳になって、はっきりと花粉症であると認識した。私の場合、おもな症状はせき込むなどの呼吸困難で、すこしでも花粉を吸いこまないように寝ているときでも始終マスクをしていた。
 勿論、耳鼻咽喉科にも掛り、それらしい薬を処方されたが、はかばかしい効果はなく、藁にもすがる思いで民間療法を試していった。まず巷間で噂の高かった甜茶の錠剤をのんでみた。しばらく飲んでみたが、まるで効果がなかった。また、シソの葉エキスなるものを試した。これは、効果がある云々よりも、何故か肌にぶつぶつが出てきて直ちに使用を中止した。また、「じゃばら」と云う名の柑橘類の汁を飲んでみたが、花粉症の症状改善よりまえに胃粘膜を痛めただけに終わった。それから、「べにふうき」と云う緑茶の粉末を飲んでみた。これはすこし効き目があったように感じた。併し、ほどなくして効果はなくなり、また高価であったので中止した。また、それから、普通の緑茶を粉末にして食べるのがいいと聞き、試してみた。だんだん食べる量を増やしてゆくと、なんだか効き目があるような気がしてきた。併し、今度は軀が、底のほうから冷えてゆくような感覚に襲われ、花粉症の症状が苦しい云々よりも生命の危険を感じて使用を中止した。緑茶には軀を冷やす効果があるそうで、過ぎればなんでも軀にわるいものである。そして、私は、ようやくカルピスが造っている乳酸菌の錠剤にめぐり逢うのだが、このサプリメントを10年近く愛飲している。こう書くと、カルピスの宣伝のようだが、とにかく私にとっては命の、人生の救い主のような塩梅で、人によっては効く物もあるものだと実感している。
 木版漫画「蜘蛛の糸」の冊子製本は順調である。また、「藤宮史の二番煎じなアートな気分」も快調である。それから、また新たな木版漫画制作の意欲もある。3ヶ月に一本制作の勘定なら、一年で4本できるなどと皮算用しているが、その計算も10年前の若い頃の計算で、今では年に3本、もしくは2本ぐらいがやっとのところだろうと思う。併し、まあ、意欲はある。